悲惨な事件ほど忘れてはならない

チェンジリング」と「ラブリーボーン」を観ました。
この2作は観たかったんだ。
チェンジリング」は実話。映画になる前から個人的に知ってた事件。
子供に対する性的虐待の末に殺害・遺棄する事件は、一日に何件も起きているけれど、「ゴートン・ノースコッド養鶏場事件」は際立って悲惨な事件のひとつだったからネットで調べたりしてた。
この事件の特徴は、
・同性の10歳前後の児童ばかりを拉致・監禁・強姦・殺害・遺棄。
・拉致を10代の少年にさせていた(この少年が警察に自首し事件発覚)。
・同性の児童に対する強姦は実は珍しい。
・犯人は自分が拉致してきた子供に自分がいろいろしたあと、権力者に金で貸し出していた。
・裁かれたのは犯人のみ(貸し出されていた権力者は見つからず)
映画の感想としては、良くできている映画だと思います。
犯人がコリンズ夫人に「好感をもてる」って発言してた部分も実話通りだし、死刑を恐れて泣き叫んだ部分も実話通り。
犯人役の俳優さんと自首してきた少年の演技が際立って良くて素晴らしかった。
悲惨でDVDを買おうとは思えないけど(すいません)。


ラブリーボーン」は14歳の少女が強姦・殺害・遺棄されて天国に行ってからの話。
天国に行った少女と、自分の事件によって残された家族ががばらばらになってお互いにお互いを思って苦しむ話。
少女が殺される瞬間はあえて見せてないのが上手い見せ方なのよ。
少女は「逃げることができた」と思っているんだけど、実際には殺されて魂だけが犯行現場から抜け出せたの。
ここの「この世」と「あの世」の世界の区切り方が凄く上手い見せ方だと思いました。
幽霊を観ることが出きる同級生が、犯行現場から飛び出してくる殺害された少女の魂を見ているシーンにはっとさせられた。
最後に少し報われるんだ。


私ね、虐待が一番許せないんだ。
子供は好きではないけど、抵抗出来ない弱い生き物に一方的に暴力をふるうっていうのに虫唾が走る。